電力自由化から3か月あまり。
気づけば、“でんき”は星の数ほど増え、自分ぴったりの電力選びはますます困難な状態に。
しかも、「もっとおトクなプランが登場するはず」「乗り換え時期は今じゃない」と
尻込みするその気持ち、わかります。
でも、すでに121万世帯が“でんき”の乗り換えを実践しているんです。
121万世帯が選んだ電力プラン、気になりませんか?
さあ、今すぐ2016 年“でんき”再発見の旅に出かけよう。
Looop
Looopの電気料金プランは、おそらく今、日本で一番シンプルだろう。
基本料金は0円、従量料金はいつでもどこでも26円/kWh。
たったこれだけ。複雑な料金プランは必要なし、
やっぱりシンプルが一番というあなたにおすすめです。
Looopのでんき、「おうちプラン」の料金は、一律26円/kWh(下図参照)。一般的な電気料金といえば、基本料金があって、さらに従量料金が3段階にわかれており、使用量に応じて料金単価が変わっていくというもの。
どの新電力も右にならえと、踏襲する複雑な電気料金を、「わかりやすくシンプルに、かつ価格競争力があって自然派」(Looop事業本部電力小売事業部の小嶋祐輔部長)といったコンセプトでつくったという。
また、Looopは事務所や商店向けの「ビジネスプラン」も用意していて、こちらも下図の通り基本料金が0円になる。従量料金も一律だ。関西エリアのみ、他のエリアに比べて1円/kWh安くなっているのが「おうちプラン」と違うところ。
低圧向けの供給エリアは東京、中部、関西電力管内の3エリア。東京、中部エリアは契約アンペアが30A以上の人は今より必ずおトクになり、関西なら「230kWh以上使う家庭なら今より安くなる」という。
電源構成についても特色を出す。再生可能エネルギーで発電したFIT電気を20%、そしてFIT制度外でつくった、純粋な再エネ電源を6%ミックスした構成(16年4月~9月の計画値)にする予定だとか。太陽光発電の開発・普及を目指してきたLooopらしく、再生可能エネルギーの比率を高めていくという。
手数料や解約金なども一切かからず、気軽な乗り換えが可能なLooopでんき。複雑なセット割は必要なし、やっぱりシンプルが一番という人は、乗り換えを狙いたい。
ワタミ
外食大手のワタミが一般家庭に電気をお届けします。
高齢者の見守りサービスや、ちょっぴりおせっかい(?)な
メールサービスもついてくるようです。
ワタミグループは一人暮らしの高齢者を中心に、現在約22万人に向けて、宅食サービスを提供する。
そこでワタミが電気+αのサービスとして、宅食利用者に提供するのが、電気の使用開始をお知らせする「おはようメール」だ。
どんな機能なのか。例えば「1日の電気使用量が最も少ない深夜より、電気使用量が20%増えると、朝起きて、生活が始まったとみなし、登録先のアドレスに自動でメールが送信される」(ワタミファーム&エナジー、エナジー事業本部の星野佑介主任)というもの。いわゆる『見守り』サービスだ。
毎日正午までに連絡がいくようになっているが、もし仮に、正午を過ぎても電気の使用が確認されない場合は、「電気が使用されていませんよ」というメールが届けられる。メール送信先のアドレスは最大3人まで登録することができる。
また「おはようメール」の他にも、毎日、前日の電気使用量と電気代を知らせてくれるメールサービスも提供。日々送られてくるメールで電気使用量がわかれば、少なからず節電の意識が芽生えるかもしれない。「おせっかいなサービスかもしれませんが、少しでも節電、節約してもらえれば」(星野氏)という思いから生まれた。
そんなワタミの電気だが、供給エリアは北海道、東北(青森、秋田、岩手を除く)、東京、中部、関西、中国、九州電力管内となっている。料金は、各エリア基本(最低)料金は今と変わらず、従量料金の部分が第1、第2段階が0.3%、そして第3段階が7~10%安くなる。今より料金が上がる心配はなく、手数料や解約金など、別途必要となる費用もない。
ただし、「おはようメール」といった付加価値サービスを利用するには、ワタミの宅食利用者限定の無料会員制サービス「友の会」の会員であることが条件となる。
電源構成についても「再生可能エネルギーの普及を目指して電力事業に参入」(星野氏)しており、FIT電気の比率を9月以降、今の3%から33%に増やす計画だという。
水戸電力
茨城県水戸市で生まれた水戸電力は、
電気代の一部を地域貢献に使うという。
第1弾は地元Jリーグチーム・「水戸ホーリーホック」の応援プランだ。
水戸電力が提供する地域貢献型の電気料金プラン、その第1弾が「水戸ホーリーホック応援プラン」だ。
料金体系は、下図の通りで、月に160kWh以上電気を使用する家庭であれば乗り換えメリットが出るよう設計されている。今回の応援プランでは、電気代の一部がホーリーホックの活動支援に充てられる仕組みとなっている。注目は契約者数が増えるごとに、様々な応援特典が追加されるところだ。
たとえば、契約数が3000件を突破すると、水戸電力がスポンサーとなり、ホーリーホックの試合を開催、水戸電力の契約者先着3000名に観戦チケットが配布される。5000件を超えると、水戸電力がピッチ看板のスポンサーとなり、ホーリーホックを支援する。さらに契約数が増えるとユニフォームスポンサーになることも計画されている。特典内容は、随時更新されていく予定だ。
地域活性化への貢献をテーマに電気を供給する水戸電力。今後は地元企業との提携によるセット割なども検討しながら、地域新電力として、地元を盛り上げていく。