NTTスマイルエナジーは、2月1日、デンカシンキとビジネスパートナー契約を締結。今回の提携によって、デンカシンキが提供する住宅向け太陽光発電をゼロ円設置するPPA(Power Purchase Agreement)事業「フリーソーラープロジェクト」のさらなる普及拡大を目指す。
フリーソーラープロジェクトとは、デンカシンキが2016年10月よりスタートさせたPPA事業の総称。通常のPPAは、電気を利用者に売る電気事業者と発電事業者の間で結ぶ“電力販売契約”を指すが、太陽光発電システムの設置費用と所有権は発電事業者が持つため、「第三者所有モデル」とも呼ばれる。
第三者所有モデルとは、太陽光発電電力のうち、余剰電力はPPA事業者が売電・収益源とするため、住宅オーナーは自家消費しか使えない。その一方で、住宅オーナーは、費用負担ゼロ円で太陽光発電を導入できるうえ、一定期間が経てば、PVシステムは住宅オーナーに無償譲渡される。あるいは、災害時に非常用電源として使えるといったメリットから普及が進むビジネスモデルの一つである。
また、フリーソーラープロジェクトでは、「住宅オーナーが電気利用相当で月々支払う金額の累計がPV設備譲渡ラインに達した時点」で、太陽光発電システムを住宅オーナーに無償譲渡される「発電決済」を採用。そのため、標準的なPVシステムであれば、「9年程度」で無償譲渡されることもあり、すでに約600件の実績を持つという。
今回の連携によって、NTTスマイルエナジーは、電力使用状況等計測用の「エコめがね」の提供とともに、PVシステムの所有者になるという。さらに、普及拡大に向け、デンカシンキは中国エリアでの販売代理店体制の整備や、九州エリアでも販売網の拡大を図り、全国展開を進める計画だ。
なお、今回のビジネスパートナー契約締結を踏まえ、PPA名称を「デンカシンキ×NTTスマイルエナジーのフリーソーラープロジェクト」へと改称している。