経済産業省は、2月7日、調達価格等算定委員会を開催し、2018年度の 太陽光発電(2MW未満)のFIT価格を、2017年度の21円/kWhから3円引き下げ、18円/kWhとする委員長案を取りまとめた。
なお、10kW未満の住宅用太陽光発電に関しては、2020年度のFIT価格は決めず、しかるべき時期に決定することで合意済みだ。
一方、陸上風力発電(20kW以上)は、2020年度のFIT価格を2019年度の19円/kWhから1円減額となる18円/kWhに決定した。ただし、20kW未満の小型風力は、「FIT制度からの自立化が見通せない」とし、2018年度から買い取り区分を20KW以上と統合。55円/kWhから一気に20円/kWhまで引き下げられる。
ただし、事業化直前まで至った案件の救済措置として、2078年2月末までに賃貸借契約、または売買契約といった土地確保の成立が証明できる案件に関しては、55円が適用される経過措置を取る。
そのほか、陸上風力(20kW以上)リプレースの2020年度FIT価格は、2019年度の16円/kWhに据え置きとなる。また、洋上風力は一般海域の海域利用ルールが整備され、ルールが適用される案件から、入札制度に移行することで合意済み。
2018年度から入札制度が導入されるのが、一般木材等バイオマス発電だ。パーム油などの液体燃料は、全規模が入札対象に。一方、木材については、1万kW以上が入札対象となる。ただし、木材バイオでも、1万kW未満については、2018年度のFIT価格は24円/kWhが維持されるものの、2019年度の価格は決定されなかった。入札結果などを考慮し、どこまで減額するかが、18年度内にあらためて議論されることになる。
なお、一般木質等以外のバイオマス発電や、地熱発電、中小水力発電は、2020年度のFIT価格は、19年度の据え置きが決まった。