コラム

【Vol.1】絶品!でんき乗り換え術

自分ぴったりの電力選びなんて、我が家に関係ない…。
そう思っていませんか?
実は、電気をあまり使わないご家庭でも、最適料金メニューを探し当て、
電力選びを実践している先輩たちが大勢いるんです!
自由化に一番乗りした人たちは何が違うの?ということで、
電力選びのコツから、おトク度まで、世帯別・年代別に詳しく紹介。
これさえ読めば、あなたも電力選びの仲間入り。

CASE 01
東急パワーサプライ
従量電灯B・60A

 

 

引っ越しと出産を控え節約意識が高まった時に

 川崎市のマンションに住む西川さんは、今年2月に一戸建て住宅への引っ越しを控えていた。当時、西川さんは旦那さんと3歳の娘さんと、そしてお腹には新しい命が。若くしてマイホームを手にいれ、もう一人家族が増える。幸せをかみしめていたが、主婦としては少し心配なことも。

 「子供が生まれるとエアコンをつける回数が増えるし、一戸建てになると40Aから60Aになって基本料金が上がるみたい。電気代がちょっと不安」。毎月の電気代は、少ない月でも7〜8千円、夏冬は1万円を超える。周囲のママ友と比べても、電気代が高いという自覚はあった。

 「どうにか節約できないかしら」と思い始めた矢先、引っ越しの準備で、転居先の横浜市青葉区内にある東急百貨店を訪れた。そこで目にしたのは、東急でんきを宣伝する社員さんの姿。電力自由化はニュースで見たぐらいだったが、直感が働き、すぐに資料を取り寄せた。

 「引っ越し後は、主人が通勤で東急沿線を利用する。東急でんきなら、定期購入でポイントがたまるのでおトクになる」と知り、乗り換えへの興味がわいた。ただ、電気代の仕組みを理解するのは難しく、すぐに申し込んでいいものなのか、同時にためらいも。

たった数百円の割引も長い目で見ればあなどれない

 西川さんにとって決め手になったのが、イッツコムのセット割引だった。川崎市に住んでいた頃から、地元のYOUテレビと契約し、CATVも、インターネットも、固定電話もまとめて使ってきた西川さん。「東急沿線に住むなら、地域でメジャーな(東急グループの)イッツコムに入りたい」と考えていた。

 東急でんきに加入すれば、イッツコムのCATV、インターネット、固定電話、スマートサービスの利用料金に、毎月最大350円の割引がついてくる。これなら、今までの生活スタイルを変えることなく、節約ができるはず。

 とはいえ、全体の生活費から見ると月350円は決して大幅な割引額ではない。数百円のために手続きをするのは面倒だと感じる人もいるだろうが、西川さんは「1年で考えるとそれなりにまとまった金額になるし、2年、3年ずっと払い続けていくとその差は大きい」と話す。

 引っ越し準備の合間を見つけ、2月に東急でんきを申し込む。乗り換え手続きは、「引っ越し準備の方がよっぽど面倒」で、それほど負担にならなかったという。

 

 

自然とたまるポイントいつかの贅沢に胸弾む

 引っ越しと里帰り出産を無事に終えた西川さんは、6月から新居での生活をスタートさせた。電気はもちろん、東急でんき。さらに特典をと、クレジットカードもTOKYUCARDに切り替えた。

 基本的に現金は使わず、コンビニでもクレジットを利用するカード派。その利点の一つは「家計簿代わりになる」ことだ。普段の何気ない買い物も、カードを利用すれば明細に表れる。労せずともムダ遣いに気づき、行動を改めることにもつながる。

 電気やイッツコムなど東急関係での支払いはTOKYUCARD、それ以外はポイントがたまる別のカードと、手持ちカードは2枚だけ。「光熱費や生活費の大部分をTOKYUCARDでまとめて支払えるようになった」し、自宅の周辺には東急グループの施設がいっぱいだ。

 電気代の支払いだけではなく、スーパーや百貨店で買い物をするたびにポイントがたまっていく。「生活でカードを使っていると、思っている以上にたまる」。節約ばかりを考えると息がつまるが、西川さんは上手にポイントをためて、「洋服を買ったり、出かける時に贅沢したり」と、普段は買えないものを手にしている。

 マイホーム購入という人生の転機で、偶然にも東急でんきと出会い、おトクを実感している西川さん。生活スタイルに合わせた電気の選択で、新生活を順調に過ごしている。「ちょっとした手間で長い期間おトクになるならやるべき」と話す彼女の乗り換え術、あなたも真似してみませんか?

CASE 02
HTBエナジー(H.I.S.)
東京大江戸プラン・30A

 

 

 

どんな時でも5%割引単純な料金プランに惹かれた

 佐藤さんは、昨年末に見たテレビニュースで電力自由化を知った。正直、「よくわからなかった」が、興味がわいてすぐにインターネットで情報収集を始めることに。二児のママとしては、電気料金が少しでも下がればうれしい。「自分の家庭にあった電力会社はどこだろう」。

 使ったのは価格・コムやエネチェンジなどの比較サイト。「どこが一番、電気代が安くなるのだろう」と、何社か覚えてないぐらい夢中になって電力会社を検索していた。しばらくシミュレーションをしていると、HTBエナジーとENEOSでんきの2社が気になった。

 HTBエナジーは、基本料金、従量料金がともに東電の従量電灯Bよりも5%割引になるプラン。一方のENEOSでんきは、基本料金は安くならないものの、使用量が多ければHTBエナジーより安くなるケースもある。

 心は揺れたが、選択をわけたのは、電気代の波が激しかったことだ。佐藤さんの家庭は、安い月は5千円程度で収まるが、育ち盛りの子供を2人抱えているため、夏冬は電気代が1万5千円にもなることがある。

 最大1万円も電気代が違ってしまうと、毎月の使用量を予測することは難しい。しかも、1万円もの価格差に対応した比較サイトもなかった。

 そこで「ENEOSでんきは、使用量が少ない月は割引されない場合もある。だけど、HTBエナジーなら、年間を通して必ず5%割引になる」安心感からHTBエナジーを選ぶ。何より「単純なところに惹かれた」と佐藤さん。

 早速、1月に事前申込みをし、手続きにも手間取ることなく10分〜15分で完了。3月に本申込みを終え、4月上旬には東電によりスマートメーターが設置された。そして、4月下旬からHTBエナジーの電気に切り替わることに。

 先日には、初めての請求がメールで届いたが、「基本的には今まで通り。不便になったことも全くない」。

 

 

主婦の夢はおトクなセット割。今後の付加価値サービスに期待

 初めての乗り換えは、HTBエナジーの単純明快な料金プランを選んだ。だが、主婦の本音としては、セット割引に興味があったのも事実。「ガスや携帯など、まとまった方がすっきりする」からだ。

 ただ、佐藤さんの場合、携帯はドコモ、ガスは京葉ガス(電力供給は7月から)であったため、選択肢がなかった。「今後、ガスや携帯の支払いがまとめられるプランがあれば検討してみたい」とも話す。

 一方で、HTBエナジーにはおトクな電気以外の付加価値に期待する。旅行会社エイチ・アイ・エスのグループ会社のため、乗り換える際には、ツアー料金が割引になるキャンペーンもあった。ただ、その時期はタイミングが合わず、利用できなかった。佐藤さんは「これからも旅行の割引キャンペーンをしてほしい。ポイントサービスも増えればいいな」と思いを馳せる。

 

CASE 03
ケイ・オプティコム
シンプルプラン

 

 

ネットと格安スマホに合わせることでより便利に

 兵庫県宝塚市の閑静な住宅街にある中村さんのご自宅。間取りは4LDKで、奥さんと中学生の娘さんと3人暮らし。月の電気代の平均は約2万円で、多い月は3万円を超えることもある。テレビなどで電力自由化が取り上げられ始めた2月頃から、電力会社の切り替え先を探し始めた。最大の目的は電気代の削減だ。

 とはいえ、正直なところそれほど期待はしていなかったそう。「初めはどこも大して変わらないんじゃないかというイメージがあったので、適当なところに申し込もうと思っていた」と中村さんは当時を振り返る。

 関西エリアは、新電力の数が関東に次いで2番目に多く、料金プランは優に20を超す。すべてのプランでシミュレーションし、比較検討するのも大変だ。そこで中村さんは既にサービスを利用している、「大阪ガスとケイ・オプティコムに絞って」ネット上でシミュレーションすることにした。

 ケイ・オプティコムは、eo光ネットやeo光電話、mineoと呼ばれる格安スマホを利用しており、一括管理といった便利さも実感済みだった。

 

 

キャンペーン適用で年間3万円以上もおトクに!?

 実際に中村さんがシミュレーションしてみると、嬉しい誤算が。大阪ガスに乗り換えると今より年間約1万2000円安くなるが、ケイ・オプティコムなら約3万3000円も安くなるという結果が出た。ケイ・オプティコムは基本料金相当の1296円が最大1年間0円になるキャンペーン中なので、1年目は特に割引額が高い。

 ただ、それを差し引いても中村さん宅の電気使用量であれば、2年目以降も大阪ガスよりケイ・オプティコムの方が安くなる。

 「これだけ安くなるのであればと、すぐに申し込んだ」と、中村さん。なんと、奥さんには事後報告だったという(!?)。それほどインパクトが大きかったのだろう。キャンペーン中に申し込めば、契約事務手数料や解約清算金が0円になるのも魅力で、電気料金が一律で分かりやすいのもよかったと中村さんは語る。

 申込み手続きは、ケイ・オプティコムの申込みWebページで住所や地点番号などを打ち込むだけ。「関電から送られてくる請求書さえ手元にあれば10分くらいであっという間に終わる」。

 スマートメーターの交換は3月頃にあり、「立ち合いの必要もなく、30分ほどで終わり」、4月18日から晴れて電力会社が切り替わった。

 切り替えたばかりで、まだおトク感こそ実感できていないが、「これまで月ごとの電気使用量や電気代しか分からなかったけれど、今ではマイページで日ごとの電気使用量が見られるようになった」。

 中村さんは「今は自分からマイページを見に行かないと電気代などが確認できないと思いますが、プッシュ式でお知らせしてくれる機能とかあればいいですね。他にも月の電気代を設定しておいて、それを超えそうになったらお知らせしてくれるとか」と話し、今後のさらなるサービス拡大に期待を寄せる。

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